コトダマリ

抜け殻の感性。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

bouquet

鉢植えより切り花が好きだ 摘まれた花は孤独を感じている 根から、葉から、隣の茎から切り離されて 寂しさと悲しさと迫り来る死への恐怖に打ち震えている 生花の死にゆく呼吸に耳を傾けていると 自分の消えたい気持ちが昇華されていく 刻一刻と色を失ってい…

矛盾している

「あなたは自分で思っているより価値のある人間だよ」なんて言われても 目で見えない、数値で計れないものへの実感はゼロで、証明できないものは無いことと等しいのだ。 そう思っていながら、裏側では目に見えない信頼関係なんてものに縋っている 信頼関係を…

文字を吸って言葉を吐く

私にとって言葉を紡ぐことは 水面から顔を出して息をすること 生きているだけで色んなものを感じている 空から差し込む光、それを反射して煌めく鱗、シンと冷たさを増す水圧、何かの骨が軋み砕ける音、刺さる血の匂い、遠ざかっていく砂埃 そういう五感で捉…

毒餌を撒く

まともじゃない感性を生み出した 毒を与えられたから開花した プラスもマイナスも光も闇もひっくるめた 私がここに今生きているので 絶望的な毎日の繰り返しもそんなに悪いものじゃなかったよって きっといつかそうやって こんなチラ裏のラクガキも笑い飛ば…

クソがつくほど

誰かを救いたいヒーローは劣等感の塊だった 誰かの劣等感を拾うことで自分の方がずっとマシなんだと心の中でマウントを取って 誰かを救うふりをして自分の価値を確かめた 他人に手を差し伸べる余裕のあるフリをして 既にいっぱいいっぱいの器を隠しながら 辛…