コトダマリ

抜け殻の感性。

2019-01-01から1年間の記事一覧

袂を引く

別にこんなこと望んでいたわけでもないのだけれど 何がホントのことで 売り言葉に買い言葉だったか 融け始めてしまった そして流れだしてしまった 掴みそこねた砂が指の間をすり抜けていく 別にそんなこと気にしてたわけでもないのだけれど いやホントは気に…

大人になるということ

空いてしまった穴に埋め合わせ 誰しもが他の何かの代わりとして生きている ボタンひとつで取り替えのきく世界だからこそ 私が私でいる理由を 私が私をである証拠を 私自身が一番に探し続けてる 褪せた花を摘み取るように 誰しもが不要になるその時に怯えてい…

ふと筆を持ちたくなる時がある

言葉が不自由で仕方ない。 余計な言葉は100も知っているのに、本当に言わなくちゃいけない言葉はまだ見つけられないまま。 ありがとう とか ごめんね とか だいすきだよ とか そんな安っぽい在り来りな文字列じゃなにひとつ伝わらなくて 私の感情も私の意志…

変わりゆくもの変わらないもの

変わらない関係こそ至高だと思い込んでいる 変化することは恐ろしい 始まることはとても憂鬱で 始まったその瞬間から終わってしまうその時がやってくることに怯えている 「ああなりたい」とか「こうしたい」とか やりたいことはたくさんあるけど 別に今がよ…

不要なものを捨てることは自分の人生を拾うこと

無理をするのをやめた 無理をして合わせるのも、言いたい言葉を飲み込んでニコニコするのも、したくもない行為を受け入れるのも、くだらない馴れ合いを嬉しいフリをするのもやめた。 毎日が生きやすくなった。 生きている土俵の違う人間と一緒にいることがど…

Oxalis

今日と全く同じ日など来ない。 人も空も風も移りゆく。 それでも変わらないで欲しいと思うのは きっと私が立ち止まったままだから。 もう何年も流れる交差点の真ん中でどこにも行けず誰にも見つけられず立ち尽くしているような気持ち。

Celery

齧っただけ消耗していく 飲み込むだけすり減って行く 愛から得られる熱量が追いつかないくらいには 愛することは苦しい事だと思う

うつくしさ

たまに ついていけないなぁ なんて思ったりする 疎外感 劣等感 孤独感 所謂そういう感情、そのどれか? でも案外そんな気持ちも嫌いでない 誰ひとりとして同じ人間はこの世に存在しないので 常に誰かと一緒で、常に全てを共有し共感して生きていくなんていう…

呼吸困難

うまく息ができない 酸素を吸って二酸化炭素を吐くこと 生まれてから無意識でやってきたことなのに 意識した途端、一体今までどうやって呼吸をしていたのかもわからなくなる 人は1人じゃ生きていけないんだって そんなことどこかで習ったけど 世界はギブアン…

8月の日差しが煩くてカーテンを閉めた。 生きていたって死んでいたってそんなに変わることでもないのだけれど、それでも死はうら悲しいものだしそうあるべきなのだ。 そんな風に少しだけ、知らない誰かの不幸を感じ取って躊躇いだ。 「可哀想」とはあまり良…

夏が嫌い 暑いし 日差しが強いし それになにより蝉がいるし あれは求婚のために 鳴いているというけれど 私には、7日後に訪れる死を恐怖して 泣いて いるように聞こえる だから 窓を開けて あの耳障りなジリジリが聞こえると無数の「助けて」が聞こえてくる…

緑色に殺される

シェーレグリーンやパリスグリーンの色素にはヒ素が混ざっていて、昔の画家はそれで中毒死をすることもあったらしい。 緑色を愛したナポレオンも、壁紙から発生した毒によって中毒死したとかなんとか。 --- 色という物は色相、彩度、明度の3属性から構成され…

ギリギリ人間でいたい

昔本かなにかで読んだ。 ある程度知能のある動物は道具を使うことが出来るが、道具を作り出すことは出来ない。道具を作ることが出来るのは人間だけである。とかなんとか。 スプーンを使える猿はいても、スプーンを作れる猿はいない。なるほど。 スプーンを作…

死に際に

終わりというのは始まったその瞬間から決まっていて 緩やかな放物線のような弧を描いてゆっくりと落ちていく そしていつの間にかすっと消えてしまうようなそういう物だと思っている そんなふうに綺麗な終わりを迎えることをいつも願っていた 願っている 例え…

選べないことが何よりの不幸

やりたいことがあった。 自由に空を飛ぶこと。 裸足で地面を駈けること。 叶えたいことがあった。 好きな場所で生きること。 好きな音楽を聴きながら死ぬこと。 たくさんの hope と want が そこらへんに転がっていて ひとつを拾おうとすれば 別のひとつを落…