うまく息ができない
酸素を吸って二酸化炭素を吐くこと
生まれてから無意識でやってきたことなのに
意識した途端、一体今までどうやって呼吸をしていたのかもわからなくなる
人は1人じゃ生きていけないんだって
そんなことどこかで習ったけど
世界はギブアンドテイクで出来ていて
何も与える物のない人間には与えられる物もない
刺さる視線が 生きていくには息苦しい
何も望まず、何も望まれず生きることは存外難しい
不本意でも協調性に纏足されて生きていく
そうして吸った息はそれなりに現実の味がした