コトダマリ

抜け殻の感性。

ずっと書きたかったことをやっと書けた。

ふと夜中に昔のことを思い出して悲しくなった時、イヤホン越しのノイズに孤独を救われる事を恋と呼んでいた。 雨晒しの時間も、血塗れの過去も、 日々情報の積もっていく記憶媒体の中で奥の方に追いやってしまっただけで、ほんの少しのきっかけで呼び起こさ…

藁半紙の粗い表面を懐かしく思った

同窓会で10年前の自分から手紙を受け取った。 そんなものを書かされた記憶すら皆無だったが、筆跡とインクの色から、どのペンで書いたかは思い出せた。 「今の仲のいい人達とまだ付き合いがあればいいな」とか「太るな、整形しすぎるな、年老いても美意識の…

そして腐りゆく。

UVライトの下で半透明の生命体が舞っている。 これは自分の網膜を走る赤血球の影らしい。 記憶の中の微かな残像を反芻する時間。 失って初めて大切さに気付く、みたいなアレ。何な訳。 そんなに大切でも必要でもない物だって、誰かに奪われるのは癪に障るし…

病熱を解く

優しい言葉の奥で虚ろな瞳がいつもこちらを見つめている。 人の感情の寿命は季節が巡る頃には尽きてしまうから、そう、何も期待しないよ。 期待は毒だから、私も誰かも、蝕んでいくし。 求めているものを与えられること。 求められた正解の科白を知っている…

3人目の私が心を病んでいる

サンクコストに踊らされたり、自分の価値を驕って捉えたり これまでの日々を振り返った時、まぁ愚かなことだと思う。 もちろんそれまでの時間でしか得られなかったものもたくさんあるんだけどさ。だとしても。それでも。認知的不協和の解消と言えば一見正し…

始まりと終わりのエネルギーはイコールらしいので

平穏な終わり などというのはこの世には存在しないって よくよく知っていたつもりだった。 つもりだっただけ。あぁ、全部間に合わなかったのかも、と思った。 2月の深夜の廊下が、街灯の下の冷たさが、重なって見えた。 それでも仕方なかったか、と諦めがつ…

あの日の自分に問うている

どこにでも有り触れた そんなに大したことじゃなかったのかもしれない。それでもあの夜の、一瞬々々の全てを未だ覚えている。全てが手遅れだった。声。 裸足で駆け降りたコンクリート。 一目見て、全てが崩れて行くのを感じた。 ぬるい水面。曲がり角。濡れ…

ヒューマンエラー(相違)

電源を引っこ抜いたら間違いなくデータ破損するけど 通常の終了プロセスの途中でエラーを繰り返して終われないパターンってどうしたらええんじゃろな。仮にそうするしかないとして 今まで積み上げて来たものを崩してまで手に入れたいものなんかあったかな。…

夢の角で打撲をした

夢の中がいつも暖かくて幸せなのは、それが現実でないからだ。眠っている間の、ほんのひととき 意識の隙間の、一瞬の繋ぎ合わせ。もし、その暖かな夢がこちら側に落ちてきて現実になったとしたら 夢は夢でなくなり、温もりは失われる夢の中でいつも幸せでい…

夜の淵にて

年の瀬になると、日頃見ないふりをして来た黒い塊が穴から顔を出して、こちらへ手を振ってくる。ゼロでいるよりはマシだからマイナスを抱えているだけ。 とっくに諦めている。 望んでもそうなり得ないのは、自分がそれに値しないから。 生まれた時のクジ運と…

頬の内側を切った

予期不安というやつ。 過去の出来事に心臓がすり潰されるような。 子供の頃から、そこそこ頻繁にぶっ倒れる。起立性調節障害とかいう、自分の血液循環すら管理できないポンコツな体なので、何かしらの要因で血圧を調節できなくなった時、脳が酸欠を起こして…

ヒトコマ

今のこの憂鬱さは、泥濘に足を掬われているだけなのだ。 今のこの物悲しさは、季節の変わり目のそれと同じなのだ。 移ろい、虚ろう、ということ。私には見えないけど、もしそこに神様というやつがいるなら、きっととても気紛れだし、性格が悪いのだと思う。 …

好きな人の子供が嫌い

私が薄情な人間なのかな。などと考えている。 どんなに憎んでいる相手でも、その者の命の危機に瀕したその時になれば、少しは感情が振れることもあるかもしれない、と思っていた。 が、やっぱりそんなことは、全然なさそう。 血の繋がりなんて、遺伝子の形の…

努力が伴わないのでいつも絵空事

一番大切にした人の一番大切な人になりたいというのは、他の人には簡単に出来ているように見えて、何故か私には難しい。 子供の頃からそう。 親友の親友が私じゃないなんてこと、そんなことばっかり。私だけ、が欲しい。一番以外なんにも要らないのだ。 一番…

責任転嫁

何も選ばずに居ることは、選ぶ機会すらも失うことだからその選択で未来の自分が後悔することになったとしても、選んでおくべきだと思う。 自分の意思で選んだものは他人の責任には出来ないし 逆を返せば、他人任せにしたことが後に悪い結果を招いた時、きっ…

不信心なやつが祈ってる話

父方の祖父は、私が生まれるずっと前に亡くなった。子供の私にとって写真の中でしか見たことのない祖父は、この世に存在していた人間であるという実感がなかった。 それでも大好きな祖母が、祖父のことをそれは大切にしていて毎日何度も仏壇に手を合わせてい…

全方位厄

乾いた糸を弾くような合成音に支配されている。 緑色の悪魔に取り憑かれ、青い鳥に見透かされている。 手のひらサイズの薄っぺらい知能。 そういう世界で生きている。この星を支配している種の大半は、高等な文明を手に入れただけの猿だから 善と悪のどちら…

特大名詞アソートパック

永遠の約束をして叶った試しがない。と言っても、まだ永遠と呼べるほどの時を過ごしていないし。 そもそも終わらないことを永遠と呼ぶなら、いつか命の果てる私たちが永遠を語ること自体、不毛なことなのだけれど。だから、「永遠の愛」なんて存在しえない。…

守りたいものを他所に置く

また一年が終わる。 この一年で取り返せたものと、失ったものと、どちらが多いのか。 多分あんまり取り返せてないし。子供の頃や学生時代に、自由が許されず、人間らしく扱って貰えなかったというのは私の自己肯定感を著しく下げる原因になっていると思って…

花殻

ポインセチアを枯らした。クリスマスのイメージの花のくせに、熱帯原産の植物なので冷えに弱くて、温度の低い水を吸わせると根が冷えてやられてしまう。 1度根を傷めてしまった株は暖かい所へ置いてやっても戻らない。今年はよく花を枯らす。自分の世話もろ…

いつも誰かのために生きている

いつも自分の存在意義を他人に押付けている。美味しいものが好き、楽しいことが好き、綺麗なものが好き、可愛いものが好き でも全部、頑張って手に入れるほどの気力は持ち合わせていない。 痛いのも苦しいのも嫌いだから急いで死にたいわけじゃないけど、め…

:p

目に見えないものを信じよ、というのは存外難しい。 手元に何も失くなってから、新しい道を探すのだってそう簡単じゃないし。その上悲しさと憂鬱さで落ち込んでいるところを鼻で笑われたら 何を以て、何を信じればいいのか。....最近知らない人を殺す夢をよ…

はかいこうせん

1ターン 休みが 要らないやつ。 毎ターンうてるやつ。 つまり私が カイリューだ。 ほんの1週間くらい文字にすることを辞めてみたら、自分が何に対して、何故モヤモヤして、イラついて、悲しくて、それをどうしたら解消出来るのかがさっぱり分からなくなった…

(む・ω・り)

分かり合おう、という方が無理なのかも。愛や理解が真ん中で均衡を保っているかなんて、当事者には分かりようがないのに、そういう気になって一方的に委ねて、実の所は負担になっているだけなんだよなぁ。全部辞めよう。自分の心を守るためにしてきた行為が…

À la recherche du temps perdu

いつだって、失う覚悟を持っているべきだと思う。花は枯れ、色は褪せ、温度は奪われ、心は移ろふ。どうも変化に心が着いていけない。 ただ穏やかに過ごしたいだけなのに、季節が巡る、命が潰える、人の感情が記憶が混濁したものが流れていく。 そういうこと…

湿度で前髪がやられる

ドアを開けたら、雨が降っていた。 傘を差す程でもない、けれど自転車を使うには躊躇するし スマホの画面に垂れる水滴が鬱陶しい。 湿度を含んだ空気は酸素が薄い気がして 鉢の中の金魚のように、ぱくぱく。安っぽいCGの世界のような陰影のない白い空。 百日…

ギリギリ破滅しない願望

不幸になりたくて不幸になる人は、あんまりいないと思う。 でも私は多分、心のどこかで不幸であることを望んでいる。人並みのことが何も出来ない、しどけない人間である自分を侮蔑している。仕事をしていないこと、体力がなくて普通の生活すら送れないこと、…

わかんない

人の気持ちがわかりません。難しいことわかりません。 そういう人になりたい。他人の感情や思考を汲み取りすぎると疲れる。 「この人は気持ちを分かってくれる」などと勝手に期待を寄せておいて 後から「貴方なら分かってくれると思ったのに」などと非難され…

うすまらない

悲しみとか喜びとか、大抵の感情は時と共に薄れゆく。実家を離れて、1年。 あれだけ嫌で仕方なかった相手とも時間をかけて、距離を置いて、積年の恨みも、春の雪溶けのように薄まりゆく……わけがなかった耳にタコが出来るほどかけられてきた 離れたら親のあり…

これは寝言です。

リスクを冒して新しいものを手に入れようとする事が出来るのは それによって起きるかもしれない損失を、後の自分が埋め合わせられるという自信や確信があるからなのだろうと思う。 根拠の無い「やってみりゃなんとかなるだろ」なんていい加減な選択肢を、人…