コトダマリ

抜け殻の感性。

夢の角で打撲をした

夢の中がいつも暖かくて幸せなのは、それが現実でないからだ。

眠っている間の、ほんのひととき
意識の隙間の、一瞬の繋ぎ合わせ。

もし、その暖かな夢がこちら側に落ちてきて現実になったとしたら
夢は夢でなくなり、温もりは失われる

夢の中でいつも幸せでいられるのは
その背景も、過程も、選択も、その裏の真実も、何も存在しないからだ。

いつだって誰かの幸福は誰かの不幸の上に成り立っていて
どちらかを選べば、選ばれなかった方が存在して
何かを得ることは、何かを失うことで
何も犠牲を払わずに、留まっていることは出来ない。

気付きたくない。
全部夢のままでよかった。
目が覚めたら失ってしまえる。
そうしてまた次の夢を見る。
ただそれで良かったのに。


320Mbpsで飛んできた弾を避けるのって意外と難しい。