コトダマリ

抜け殻の感性。

夜の淵にて

年の瀬になると、日頃見ないふりをして来た黒い塊が穴から顔を出して、こちらへ手を振ってくる。

ゼロでいるよりはマシだからマイナスを抱えているだけ。
とっくに諦めている。
望んでもそうなり得ないのは、自分がそれに値しないから。
生まれた時のクジ運と、私という人間の性質と、選択ミス、諸々。
じゃあどこからやり直せば良いかと訊かれたって分からない。

こんなことのために生き延びていたんだっけな。


虐げられていた方が、誰からも見つけて貰えないより幸せかもしれない。
だとしても、虐げられて嬉しい命はきっと在るべきでない。

成功体験がないのに、希望を持てというのは難しいし
だから私は回避し続けるだけの生き方をしている。
回避し続けた先に、幸せが落ちているわけないのだ。
努力しなければ手に入らないと、よく知ってる。

でも。じゃあ。だって。を繰り返す。
言い訳ばっかり。

私より努力してる人なんか何億人もいるし
もしかしたらもっと頑張れたのかもしれないけど
あの時の私には、あれ以上頑張れなかったよって話。
今の私にも、もうこれ以上を求めないでって話。

最低限、揺るがない土台が欲しかった。
虚無に何を積み上げろってんだ。

世の中不公平なんだから諦めろ、わかる。
他人より頑張れなかったんだから現状を受け入れろ、そう思う。
努力もせずに誰か幸せにしてください、なんて望んでいない。

それでも棄権することすら許されないのか。

頑張りたくない人まで頑張らなきゃいけないなんて
幸せになりたくないのに、幸せにならなくちゃいけないなんて
なんのために?誰のために?

理由をつけてダラダラ後回しにしてきただけで
結局私は今も昔も 消えてなくなりたいだけなんだが。

マジでクソ。
来年なんか永遠に来なければいいのに。