コトダマリ

抜け殻の感性。

湿度で前髪がやられる

ドアを開けたら、雨が降っていた。
傘を差す程でもない、けれど自転車を使うには躊躇するし
スマホの画面に垂れる水滴が鬱陶しい。
湿度を含んだ空気は酸素が薄い気がして
鉢の中の金魚のように、ぱくぱく。

安っぽいCGの世界のような陰影のない白い空。
百日紅の彩やかさが目に染みる。

だから嫌いなのよ、夏って。

この1年で分かったことは
人と生きることが向いてないということ。
人並みに生きることも上手く出来そうにないということ。

陰らせて、湿らせて、淀んだいつの日かみたいに
太陽を遮ったとしても、不快指数は下がらないし。

誰かのために、何かのために。
自分のために思えないから他に押し付けて、そんなのってエゴだな。

最初から何も得られ無ければ良かった。
そうしたら、全部悲しくならずにいられた。

全部自分のせいなのに、思うわけ。
こんなはずじゃ。