それでいて悲観的観測。
世界は6つのクォークと6つのレプトンで出来ていて、私はその12種類の素粒子に死を囁かれている。
大袈裟な話。
大抵の事は思うようになんていかないものだ。
出かけ際にスマホは見つからないし、買ったばかりの服に染みはつくし、揃っている食器から割れていく。
きっと人生ってそんなもの。
そんな些細なしょうもない不運を「やんなっちゃうね」って笑って生きていけるのは
やんなっちゃうねと一緒に笑ってくれる人がいて
そういう日常を悪意で踏み躪られなくて
今日もなんだかツイてない日だったけど、明日も明後日もちゃんと自分の人生が続いていくって確証があるからだ。
些細な不運を些細だと思えるのは、些細な不運を溶かしてくれるだけの平穏があるからだ。
比率の問題。
だから笑えない。
まぁここ最近の不運は些細ですらないのだけれど。
うまく笑えない。大丈夫な振りが出来ない。
笑えない私の代わりに、12種類の素粒子が嗤っている。
一体何に縋りついて、醜態晒して生きながらえてるの?と。