コトダマリ

抜け殻の感性。

おしまい と はじまり

どうにも、上手くいかない1年でした。

毎年大体年の瀬には「今年はろくでもない1年だった」なんて悪態をつきながら、心の内ではまんざらでもなかったなどと思っているのですが、今年はひときわ御し難い年でした。

 

2020年、年が明けて間もなくして祖母が亡くなりました。

同居している血縁は他にもいるけれど、私にとって家族と呼べる、温かさを与えてくれる人は祖母だけでした。

 

順当に歳を重ねれば、いつか自分より先に居なくなることは分かりきっていたのだけれど、あまりにも急なことで、一緒に住んでいながら看取ることすら出来なかった、ただそれだけが心残りです。謝っても謝りきれない。

 

祖母が居なくなったことで、生きている意味を、生きていく勇気を、私が私で居ることを諦めずにいられた理由を、全部一度に失った。

 

結局のところ自分の機嫌は自分で取るべきだし、

肯定感は他人から与えられるでなく自分で保っていかなくてはいけなくて、

会いたい人に二度と会えなくなったとしたって、それが自分の人生を投げ出していい理由にはならなくて、

いつかそれを成し遂げたとて報告出来る日は来なくても、私は私を救ってやらなくてはいけないって、

全部知っていても。

 

ここまで、なかなかエクストラハードモードな人生でした。

きっとこれからもそう。

 

勿論、それ故に気付けた物も得た物もたくさん在って、そういうハードモードの人生に構築された私自身の人間性や感性を心から愛しているんだけれども、それでももう少し平穏に生きたかったな、とたまに思います。

 

だから、今年もろくでもない1年でした。

きっと来年もそう。

 

どんなに前に進まなければいけないと分かっていても、やっぱり祖母の居ない1年が始まってしまうのは酷く悲しいのです。

一周忌も差し迫るというのに、未だに仏壇に手を合わせることを避けている私を、どうか笑ってください。

 

来年は魔女になります。